ベーニング

欠陥の状態

ベーニングとは、有機的バインダーで造型される鋳型で現れる典型的な欠陥です。これはすなわち、中子に極めて頻繁に発生する欠陥です。ベーニングも殻ができることで発生し、植物の葉脈(vein)のような外観を呈します。この欠陥は、薄い不規則な金属の筋状の突起として現れます。中子造型工程にバラツキがあるときに欠陥が発生しやすくなる

ベーニングはあらゆる鋳造材料で発生します。特に発生しやすいのは、球状黒鉛を含む鋳鉄、可鍛鋳鉄、鉛を含有する銅などで、発生しにくいのは、アルミニウム合金とマグネシウム合金です。

中子が原因で発生するベーニングは、不規則で細く薄い金属の突起です。鋳物の角部、コーナー、端部などによく現れます。ベーニングが発生すると、後処理の手間が多大になり、不良品になることもあります。

原因

ベーニングは、化学的な方法で固めた鋳型材料を使用する際、鋳物の内側輪郭(中子側)によく発生します。鋳型材料の表面に、溶湯が入り込むことのできる亀裂ができることで発生します。

粘結剤および添加剤が重要

 
ベーニングの形成の第一の原因は、熱によって鋳型材料が膨張することなので、シリカサンドでできた砂型の場合、欠陥発生のリスクが高まります。中子の周りを溶湯が満たすと、中子の表面と内部との間に温度差が生じ、これによって応力が発生します。

シリカサンドは、約400℃まで直線的な変化を見せながら膨張し、それからβ変態する温度領域に達すると、急激な膨張率の上昇を示し(図3)、これによって応力が高まります。

さらにベーニングの形成は、粘結剤の高温時挙動(高温引張強さ、熱可塑性)および考えられる添加剤や鋳型材料のぬれや熱伝導性などの影響を受けます。

ベーニングの発生に影響を与える要因

  • 砂粒のサイズと分布(粒度が揃っていると、すべての砂粒が同時に転移温度を通過するので、応力が一気に高くなります)。
  • 充填率(充填性が強くなるほど、充填密度が高まり、応力も高くなります)。
  • 鋳型の基本材料(膨張の程度と均一性、ならびに熱伝導性が、欠陥の形成への傾向を強める影響を与えます)。
  • 注湯温度(注湯温度が高いと、シリカサンドのα/β変態が早めに起こり、これによって鋳型材料にかかる応力が高まります)。