収益性/生産性

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もちろん、高い性能の離型剤を使用することで、中子や金型の工具の必要な清掃する頻度を長くすることができますが、機械の稼働時間を長くするための迅速で簡単な方法は、模型や金型や工具の面に付着した残留バインダーや砂の蓄積を除去するために、迅速かつ効率的なメタルクリーナーを使用することです。これらは新たに配合されたメタルクリーナーで、金型を清潔に保ち、中子や主型を製造するための理想的な表面を提供するだけでなく、ベントをふさぐことなく保つことにも役立ちます。破片のない金型とベントは、設備稼働を中断する時間を減少させ、それによって作業の生産性を向上させます。 メタルクリーナーは、バインダーを溶解するために処方された溶剤であることを覚えておいてください。 メタルクリーナーと金型材料、および接触する可能性のあるシールやプラスチックとの適合性を常に確認してください。様々な開発者が提供する「環境に優しい」または「エコな」洗浄剤があり、一部の鋳物工場で使用されていますが、これらの製品は一般的に、より環境にやさしい配合と言われる製品ほど、完全かつ効率的には機能しません。ASKのメタルクリーナーは、適切に取り扱えば、最も効率的で経済的に使用することができます。 

クリーナーは15分以内にコールドボックス樹脂を分解しますが、樹脂を軟化させることはあっても実際には分解しない旧式の製剤と比較しても性能は向上しております。

メタルクリーナーを堆積された部分(ビルドアップ/染み付き)に直接スプレーまたはブラシで吹き付け、少なくとも15分間浸漬させることが、金型を洗浄する最も効果的な方法です。 その後、軟化した汚れを簡単に除去することができます。これは、コアシューター(コールドボックス造型機)から金型を取り外さなくてもすべて可能であり、いままでかかっていた中断時間を節約することができます。 小さな部品は、クリーナーに含侵することができます。理想的には、製造に入る前にこれら金型の余分なクリーナをすべて拭き取るべきです。メタルクリーナーの多くは腐食性であり、誤った取り扱いをすると炎症を引き起こす可能性があるため、取り扱いや塗布を行う作業員には、個人用保護具が不可欠です。作業者は耐薬品性のある手袋とゴーグルを着用ください。 フェイスシールドも推奨される場合があります。正しい理解のために、使用前に安全データシート (SDS) を注意深く読み、十分に理解しておくことが重要です。  

そのため、全体的な技術サポートについては、ASKケミカルズの担当者に相談してください。

現在、片状黒鉛鋳鉄(ねずみ鋳鉄)と球状黒鉛鋳鉄(ダクタイル鋳鉄)の2つの工程があります。当社では小型鋳物を大量に生産しており、自動注湯装置(ストッパーロッド)を備えた自動注湯ライン(生型、垂直割)で注湯されます。このラインでは注湯流接種で良好な結果を得ていますが、一部の球状黒鉛鋳鉄製品では時折炭化カルシウムによる欠陥が発生します。 
当社の大型鋳物には、中型のループラインで自硬性バインダー(PEP SET™)を使用し造型しています。 造型された鋳型は、手動で注湯するために注湯フロアに移動されます。これら自硬性バインダーで造型された鋳物では、微細組織と機械的性質の管理が困難であり、結果として欠陥率が高くなります。このような、土間込め造型鋳造品のために、より信頼性の高い接種方法を提案できますか?

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貴社の(小物用の)自動注湯ラインにおいては、注湯流接種により、添加のタイミングを鋳込みに近いタイミングにしていることが、良好な結果につながっていると思われます。手動鋳込みの大型鋳物ラインに対しても同様に添加のタイミングを遅らせることにより改善が期待されます。しかし、注湯流接種を使用することは現実的ではないと思われますので、他の方法を検討する必要があります。

近年、機械的性質の改善に対する要求の高まりと、電気炉で溶解された溶湯の接種効果を改善するために鋳型内が溶湯で満たされる直前に接種をする方法=後期接種法が確立されました。
貴社の自動注湯ラインでは、注湯流接種というかたちで後期接種を導入していることにより、求められる品質規格に対応できております。 注湯流接種は、毎回同じ箇所から同じタイミングで接種する製造法(=自動注湯)では最適な接種方法です。 しかし、設備が必要となるため手動注湯での適用は容易ではありません。
鋳型から鋳型への取鍋の移動は、いずれにしても大変な作業です。かといって注湯流接種設備を取鍋と一緒に移動することは時間もかかり面倒です。そうであれば、注湯時に作業員が検量された接種剤を添加することで注湯流接種を実施することは可能ですが、人件費、安全性などではデメリットもあり、作業者が添加する事から添加量が不均一になる可能もあります。
 別の方法として、この手動鋳込みラインでのより現実的な後期接種法の確立を検討しましょう。鋳型あるいは注湯堰などに、フェロシリコンの塊状接種材=鋳型内接種の使用です。この手法は手動鋳込みでの後期接種法として実用的な方法として広く採用されております。実際、これはあらゆる鋳型や注湯現場にて広く用いられております。この手法の採用により以下のメリットを得られます。

  • 鋳型内での接種のため、フェーディンの心配がなく、凝固直前まで接種効果が持続します。
  • 適切な添加率。鋳型内接種法は15種類以上のサイズで製造されているため、鋳型に適した添加量(0.1~0.2%)を管理することができます。
  • 均一な接種が可能であり、注湯中に鋳型内接種材が連続的に溶解するため、均一な接種を達成できます。
  • 大気中で接種材が溶存していくわけではないので、スラグの発生がなく結果としてクリーンな接種を実現します。
  • 片状黒鉛、球状黒鉛鋳鉄問わず強力な接種効果を発揮します。

鋳物の冶金品質を改善し、ばらつきを減らし、スクラップを低減させることでトータルコストを削減する接種方法をお探しの場合は、この鋳型内接種法をご検討ください。GERMALLOY™ はとりわけダクタイル鋳鉄に、OPTIGRAN™はねずみ鋳鉄向けにお勧めします。ASKケミカルズの冶金学の専門家は、自硬性および生型造型作業のための最適なサイジングおよび鋳型内接種の適用に関する推奨事項を提供することができます。

推奨事項については、ASKケミカルズのお問い合わせ先にご相談ください。
 

Q:大物鋳物の製造においては、溶湯をろ過して、介在物を除去するとともに研掃コストを削減する必要がありますが、現在利用可能なフィルター技術では不十分です - 主に、注湯中にフィルター材料があまりにも速く「目詰まりする」ためです。 これに対処するためにどのような製品がありますか? 

A:この問題には、考慮すべきいくつかの異なる技術的解決策があります。1つ目は、複数のフィルターをろ過し、大型の鋳物を製造するために必要な通過重量を増加させる湯道方案を作ることです。もう 1 つの可能な解決策は、複数のフィルターをハウジングのようなものを内部に組み合わせるか、チューブ状のフィルターのようなもので、表面積を増やすことです。第3の選択肢は、従来のフィルターと同等の熱衝撃特性を持ち、通過重量がより大きいデザインを有するフィルター、―あなたが考える介在物を除去するために必要な濾過能力を提供するフィルタを見つけることです。 

これら 3 つのオプションのうち、最も簡単に実行できて費用対効果の高いのは、3 番目の選択肢です。次に、すべての利用可能な溶湯ろ過技術の中から、そのようなフィルターを見つける必要があります。そして今、そのような理想的な製品を最も見つけることができそうな分野は、積層造形といえるでしょう。 

つまり、「3Dプリントにより製造されたフィルター」です。最近、ASKケミカルズはEXACTPORE 3Dの製品群を導入し、お客様の問題を解決するために必要なすべての項目を網羅しています。これらのフィルターは、鋳鋼および鋳鉄の生産工場(およびロストワックス鋳造)に、最高の鋳造品質を実現するためにより効率的な新しいろ過方法を提供します。EXACTPORE 3Dフィルターは、特に洗練され、よく考え抜かれた設計により、使用時の最高の構造的に完全な状態、安全性さらには効率を提供します。金属の純度は鋳造工場にとって最も重要な要件の1つです:「ベストプラクティス」の溶融金属ろ過にはSiCセラミックフォームフィルターが含まれますが、特にフィルターフォームの構造は、ろ過にも限界があるのです。 

セラミックコーティングおよび焼結プロセス中に、基材とともにわずかに焼結したフィルター構造の内部に小さな粒子が形成されることがあります。フィルターを通過した流れは、これらの粒子を剥離させる可能性があり、溶湯の純度を損ない、鋳物中に介在物を混入されるかもしれません。高い構造的完全性を持つEXACTPORE 3Dフィルターにより、剥離した粒子が存在しないことを保証し、いわゆるフィルターカケによる溶湯の汚染や時間のかかる手直しが防止できます。新しい世代のフィルターが持つさらなる利点は、その高い通過重量です。ポア形状の均一性と構造的に同じ形状により、EXACTPORE 3Dフィルターのろ過能力は、同じポアサイズを持つSiCセラミックフォームフィルターよりも大幅に高く、鋳物工場に生産性をさらに向上させる機会を提供します。 

新しいフィルターのポア形状の均一性と構造的完全性により、従来のフォームフィルターと比較して乱流が大幅に低減され、巻き込まれた空気によって引き起こされる再酸化から守ります。実際、不純物が鋳型内に入ることはほとんどありませんので、手直しが少なく、鋳肌品質が向上し、不良率が低下し、最終的に収益性が向上します。「最後に、当社の新しいフィルターは、設計が事実上制限なく製造できます」と、フィルター担当マーケットマネージャーのボブ・ゲージ氏は言います。新しいEXACTPORE 3Dフィルターの積層造形のおかげで柔軟性と多様性が可能になります。「当社の新しいフィルターでは、ポアのデザインの面では、お客様に提供できるものにほとんど制限はありません」と彼は強調しました。「私たちは、安定した流動特性を有する可能な限り最高のフィルター品質を保証するために、従来とは異なるものであっても、ほぼすべてのポア形状を生産できます。」 

 

 

A: 鋳造業界、特に砂型鋳造の生産性の主要指標である数トンレベルの鋳物生産量は、いくつかの要因(たとえば、
電気自動車を含む軽量化による自動車の設計)により、数十年にわたって低下しています。

 

さらに、今日の業界の魅力は低下しており、作業環境への懸念(VOCなど)、危険な現場、
低賃金は、労働力の供給に影響を与えています。当然のことながら、過去数十年の間に、多くのOEMは、低コストの新興市場(中国、メキシコ、
トルコなど)に拠点を移しました。 このような流れに続くことができない、または従うことを望まない鋳物工場は、
サプライヤー/パートナーによって提供される付加価値サービスによって技術的に支援されて、これらの難しい状況に耐えています。

 

労働力不足は、鋳物業界と関係する業界全体の活力に深刻な障害となっていることを再度理解する必要があります。比較的最近、
先進的な地域(たとえば、米国、ドイツ)のメーカーは、新興市場の製造業者に対する競争力を維持するために、「無駄のない」経営を余儀なくされています。

 

同様に、主要な鋳物の消耗品を販売するメーカーは、例えば、供給量を追跡するための完全装備の遠隔測定装置を備えた専用のバルクタンクなど、提供するサービスを縮小することを余儀なくされています。経験豊富な技術者や冶金学者が業界から引退し、仕事と責任を引き受ける準備ができている専門家が少なくなったため、技術的な専門知識でさえも手に入れるのが難しくなってきています。

専門家不足という課題の中で、世界的感染症の大流行が続いています。特に2020年には、COVID-19の蔓延を防ぐために鋳物工場のドアがサプライヤーに対して閉鎖されたままであったため、技術サポートの必要性が高まっていることに気づきました。それまで広く知られていなかったバーチャルフィールドサービスは、主にアドホック(その場、その時だけ利用できる)なApple Facetime通話内で利用でき、適切な状況下(高品質の携帯電話接続/ Wi-Fiなど)で有益であることが証明されました。しかし、残念ながら、お客様の多くは接続不良に苦しんだり、単なる視覚的な補助よりも多くの指示と文書を必要としていました。これを念頭に置いて、ASK Chemicalsは、よく知られた現場での技術サービスを補うものとして、新しいバーチャルサービスの概念を開発しました。

ASKNow –バーチャルフィールドサービス–は、文章、写真、およびビデオコンテンツを含む「箱」を作成することができます。カスタマーチームとASKチームは、注釈ツールとポインターツールを使用して、箱の中でより適切に連携できるようになります。サービスの提供を際立たせているのは、特に鋳造業界に有益であると考えられている独自の機能です。

•リモート作業の場所に応じた低帯域幅のビデオ/オーディオオプション。

•すばやく簡単な注釈(写真/ビデオ)。

•ビデオを録画し、第3者がライブストリーミングに接続する機能。

•情報の時差がないクラウドへの転送により、注釈付きファイルを使った共同作業。

ASKNowバーチャルフィールドサービスは、従来の対面での相談を必要としない場合、迅速で効率的な新しいサービスの体験として、お客様の所在地へ提供するサービスの選択肢です。 ASKNowの立ち上げにより、お客様を最短時間でサポートできるようになりました。長い待ち時間と、最悪の場合、生産停止を強いられる状況は、ASKNowにより間違いなく昔の話になりました。

 

A. 溶湯を処理したり接種したりする様々な方法がありますが、通常は取鍋内で行われます。タンディッシュや注湯流、サンドイッチ法あたりが一般的です。より自動化した工程は、プラグやガゼル(多孔質の プラグ)ですが、接種の観点からは注湯流接種が簡単な自動化方法であり、多くの利点をもたらします。

しかしながら、一つのアプローチが自動処理と接種の実施を可能にします。それは、コアードワイヤーで、中空のワイヤーの中に溶湯処理に添加される合金粉末が充填されています。球状化処理に対してはMgFeSi、そして接種剤合金が含まれています。

ワイヤーは、コイル状に巻かれ、装置の上に置かれて、溶湯へと供給されます。装置にはヒューマン・マシーン・インターフェイス(HMI: 人間と機械がやり取りする手段)が備わっていて、準備ができた後は、必要溶解量の添加や工程を自動化する機能が利用可能です。これらのインプット値を元に、装置は溶湯に必要なワイヤー長さを決定します。この工程は自動なので、連続したマグネシウム処理や接種処理をより高精度なものとします。

これらの値は、溶湯に対してどれだけの接種が必要かを計算するために必要です。コイルは、通常、ワイヤーの単位長さm当たりの合金重量gで表現され、コンピューターが必要とする情報は、適切な合金量添加に必要なワイヤー長さを正確に計算するために利用されます。

入力値は、処理前後での硫黄量(ねずみ鋳鉄とダクタイル鋳鉄)、鉄の体積、溶解温度そしてワイヤー供給スピードが含まれます。

通常、コアードワイヤーの歩留まりは、他の実用されている方法と同等です。しかしながら、たくさんの要因の影響を受けます。たとえば、マグネシウム処理前後での硫黄量、処理後の鋳鉄に含まれるマグネシウム量、重量、ワイヤーの供給長さ、ワイヤー長さ当たりのマグネシウム量などです。これらの詳細を考慮して、事前の残Mg値が計算されます。

金属の温度や取鍋の形状は、残Mg値に影響し、結果はそれぞれの実際の状況に依存します。

コアードワイヤーの実際においては、幅広よりも縦長の取鍋形状が好まれます。通常、高さ/直径比が2:1の取鍋が推奨されます。これは、取鍋内溶湯を縦長にする役割があります。つまり、Mg蒸気の気泡が溶湯中を長い距離移動することになります。従って、気泡は鉄の中で長く保持されます。

しかしながら、現在お使いの取鍋も使うことができます。コアードワイヤー装置は、設計の時に考慮されている限り、どのような取鍋に対しても合うようにカスタマイズできます。

コアードワイヤーの実用は、異なる取鍋間においても再現性のある結果を与え、高品質の鋳鉄と簡単な自動工程を実現します。これらの特長に加えて、コアードワイヤーは、環境にも優しい工程です。プロセスの仕組みは、フタにチューブが備わっており、それを通してワイヤーを導入します。また、これらのチューブの一つは、球状化や接種処理から発生する煙をファンの中へ誘導するために利用されます。このシステムを使って、膨張を制御し、鋳造工場での他の作業を邪魔しないように、マグネシウム処理から発生する煙を防ぎます。

典型的なダクタイル鋳鉄の処理と接種は、MgFeSiと鋳造用FeSiを使用します。しかしながら、私たちは、純粋な金属Mgや他の組成の接種剤を提供します。例えば、ジルコニウム、ストロンチウム、アルミニウム、カルシウム、ビスマスそしてセリウムを含んだフェロシリコンです。あなたの鋳物工場で何を実現したいかに応じて、選定します。

コアードワイヤーには、様々な径のワイヤーが用意されています。標準品は9mmと13mmが異なるコイルで利用できます。特別な場合は、16mmのワイヤーが提供されます。

異なる直径により、単位ワイヤー長さ当たりの合金導入量が変化します。太くなるとコイルの長さが短くなり、装置からのワイヤー供給速度が遅くなるかもしれません。