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INOTECは、不断の研究によってシェルモールド法およびコールドボックス法とのギャップを限りなく小さなものにしました。過去には、「無機中子は、鋳込むと寸法精度が悪い、壊れが多く湿度が高いと不安定になる から水性塗型は使えない」、あるいは「砂の再生ができない、鋳肌に砂の付着が多い、中子の砂落ちが悪い」 などといった既成観念が支配的でした。しかし、INOTECが成し遂げた技術的、性能的進化は、前世代の無機 中子は言うに及ばず、今日の量産中子造型法をも凌ぐ新基準となるものであるといっても過言ではありません。
特長:
燃焼残渣の発生が皆無という無機鋳型は、鋳造部品の開発に新たな自由度をもたらしました。印象的な一例は、BMWのLandshut工場で次世代エンジンのクランクケースの鋳造に採用されているセントラル・フィーディング・コンセプト(鋳物中央部に押湯を置く方案)という新技法です。無機中子を中央押湯用中子として使用することにより、低圧鋳造に付物のすすがガス抜き孔を塞ぐリスクを回避できるのです。これは有機中子では絶対不可能な方案です。
3種類の押湯方案によって得られるDAS値(デンドライトアームスペーシング)を下の図に示します。新しいセントラルフィーディング方案によれば、鋳物全体に亘って良好なDASとなることは明白です。最高温部(サーマルセンター、押湯保持部)、即ちDAS値が最大になる部分はピストンの下死点に相当し、過度の熱的、あるいは機械適応力を受けることはありません。テンションアンカー取付部は、金型を通じて外部の影響を受けるので凝固が非常に早くなります。機械加工工程後の圧漏れ出現は劇的に減少し、要シール処理率は極少になります。